【リハビリ】「フレイルチェック」の検証

2023/10/18

スタッフの石川です。

今回は「フレイル」について、簡単にお伝えできればと思います。

フレイルとは、日本老年医学会が合意を得た言葉であり、英語でfrailty=もろさ、はかなさ、弱さなどが直訳とされ、いわゆる虚弱状態であることを意味しています。

要支援・要介護になるリスクがある状態のことであり、筋力、バランス、運動処理能力、認知機能、栄養状態、持久力、日常生活の活動性、疲労感など、広範囲の要素が含まれています。しかし、悪化していくという一方的な側面だけではなく、適切な介入により再び健康な状態に戻るという可逆性も含まれています。¹

改定日本版フレイル基準(J-CHS基準)²によれば、

・体重減少:6か月で2㎏以上の(意図しない)体重減少
・筋力低下:握力(男性28㎏未満、女性18㎏未満)
・疲労感:(ここ2週間)わけもなく疲れたような感じがする
・歩行速度:通常歩行速度(1.0m未満/1秒)
・身体活動:以下の質問にいずれも「週に1回もしていない」と回答
  • 軽い運動や体操をしていますか?
  • 定期的な運動・スポーツをしていますか?

これら上記5つの評価基準のうち、3つ以上に該当するものをフレイル(Frail)、1~2つ該当するものをプレフレイル(Prefrail)、いずれも該当しないものを健常(Robust)と分類するとされています。

また、厚生労働省が介護予防のために作成した基本チェックリスト³というものが、フレイル状態の評価に有用であるとも言われており、25項目の質問のうち、8項目以上該当でフレイルと判定することが提案されています。





私も実際に行ってみましたが、9の「この1年間に転んだことがありますか?」と、20の「今日が何月何日かわからなくなることがありますか?」の2項目で「はい」となりました。

現状の生活の振り返りにもなり得ますので、もしご興味がありましたらやってみていただければと思います。

お体や生活状況に合わせた運動メニューの検討等、こちらでもフレイル予防でお役に立てることがありますので、ぜひともお声掛け下さい。

皆様にとって少しでも有益な情報となれば幸いです。


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参考文献
1)荒井秀典: フレイルの意義; 日本老年医学会雑誌2014;51:497-501
2)Satake S and Arai H. Geriatr Gerontol Int. 2020; 20(10): 992-993, 日本語版:国立長寿医療研究センター.佐竹昭介.健康長寿教室テキスト第2版.P.2
3)表4基本チェックリスト 厚生労働省HP tp0501-1f_0005.pdf (mhlw.go.jp)
 

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